健康のカギは「腸活」にあり

腸の調子が悪いと、便秘や消化不良などを起こしやすくなりますが、それだけではありません。免疫力や生活習慣病などにも深い関わりがあることがわかってきており、腸内の環境を整える「腸活」が注目されています。

近年の研究によると、腸には免疫細胞の約7割が集まっており、その働きが低下すると、便秘や下痢といった症状のほか、生活習慣病、うつ病、認知症、アトピー性皮膚炎や花粉症など全身の健康に影響を与えることがわかってきました。

良い腸内細菌を増やして腸内環境を整える

免疫細胞の働きは、腸内細菌(腸内フローラ)の状態に左右されます。腸内細菌を良い状態に保ち、腸内環境を整えることが必要です。

腸内細菌は体に良い効果をもたらす「善玉菌」、有害な影響をもたらす「悪玉菌」、状況に応じてどちらにもなる「日和見菌」に分類され、健康な腸は腸内細菌の種類が多く、これらがバランスよく存在している状態です。

食事、運動、睡眠を見直そう

例えば、運動不足が続くと、腸のぜん動運動が弱くなって便秘になりやすく、それによって腸内の悪玉菌が増えて腸内環境のバランスが崩れてしまいます。ほかにも食事や睡眠なども腸内環境に影響します。

腸内環境を整えるには、これらの生活習慣を見直して腸を元気にする生活を送ることが大切です。
日頃の運動や睡眠、ストレスなどを振り返ってみましょう。

適度な運動

ウォーキングやヨガ、ラジオ体操などの適度な運動で腸を刺激すると、ぜん動運動が促され、便通改善に効果があります。
運動を日々の習慣として継続しましょう。

起床後の一杯の水と朝食

朝起きたら、コップ一杯の水を飲みましょう。水によって腸が刺激され、ぜん動運動が促進されます。また、朝食をとることも腸のぜん動運動に効果的です。

質のよい睡眠をとる

夜ふかしを避け、睡眠をとって脳をきちんと休ませましょう。脳と腸はお互いに影響しあっており、質のよい睡眠は腸内環境にもよい影響を与えます。

入浴時に湯船につかる

40℃くらいのぬるめのお湯に毎日つかりましょう。
40℃くらいのお湯は副交感神経が優位になり、腸内の血流もアップします。

排便日記をつけよう

排便した時間、便の状態や量を記録に残すようにすると、自分の体の調子や変化に気づくことができます。アプリを利用するのもおすすめ。

トイレで座る

食事後のぜん動運動は、朝が一番活発になるといわれています。トイレに行き、便座に座ると排便がスムーズになるため、毎朝、トイレタイムを確保しましょう。

ストレスをコントロール

腸はストレスの影響を受けやすく、イライラや不安、緊張などを感じると腸内細菌が悪化するという報告もあります。趣味などでストレスを解消することも大切です。

腹八分目を心がける

食べ過ぎは消化に時間がかかり、胃腸に大きな負担をかけてしまう原因に。食事は腹八分目を目安にしましょう。

幸せホルモン「セロトニン」は約8割が腸で作られている!

セロトニンはその大部分が腸管でつくられ、精神を安定させてストレスを軽減したり、腸のぜん動運動を活発にする働きをしています。腸内環境を整えることは、メンタルヘルス対策にも重要といえます。

善玉菌を増やす食事のポイント

腸内環境を整えるには、善玉菌を増やすことが重要です。そのためには、善玉菌を含む食品を直接摂る方法と、腸内に存在する善玉菌を増やす食品を摂る方法があり、さらにこの2つを組み合わせると効果が高まるといわれています。例えば、「バナナの入ったヨーグルト」「きのこたっぷりの味噌汁」などは両方を摂取できます。

発酵食品をとる (善玉菌を直接摂取)

乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を豊富に含む食品

ヨーグルト、チーズ、納豆、みそ、ぬか漬け など

食物繊維やオリゴ糖が多いものをとる (腸内の善玉菌を増やす)

食物繊維やオリゴ糖など善玉菌の“えさ”になる食品

  • ● 食物繊維…
    きのこ、キャベツ、ブロッコリー、大根、さつまいも、ピーマン、わかめ、りんご、みかん など
  • ● オリゴ糖…
    大豆、玉ねぎ、バナナ など

高脂肪なもの、砂糖や塩をとりすぎない

高脂肪な食品は悪玉菌を増やしたり、甘いものや塩辛い食品は悪玉菌を増やして、善玉菌を減らす原因になります。