続・脂肪肝ってなに?

肝臓はアルコールを分解・処理する働きも担っているため、食べ過ぎだけでなく飲み過ぎによっても脂肪肝になるおそれがあります。

アルコール関連肝疾患とは?

アルコール性の脂肪性肝疾患(アルコール関連肝疾患)は、飲み過ぎによって糖質がエネルギーとして消費しきれず、中性脂肪として肝臓に蓄積することで生じます。
これは肝臓がアルコールの分解を優先して行うためで、糖質の分解が進まなくなるうえ、アルコールの分解過程で脂肪の合成を促進させるので、中性脂肪が溜まりやすくなります。
一般的に毎日ビールを750ml、日本酒なら1合半、ワイングラス2杯半相当のお酒を飲み続けると発症しやすいとされています。

進行すると…

脂肪肝は肝臓が傷ついている状態なので、そのまま過度な飲酒習慣を続けていると、肝細胞が破壊されて炎症を起こすアルコール性肝炎になります。
疾患により肝機能が落ちているときは、アルコールの分解能力も同様に落ちているため、同じ飲酒量でも通常より多い量を飲んでいるのと同じ状態となります。そのため、肝臓のダメージも大きくなり、肝炎でも重症化する場合やアルコール性肝硬変へと進行するリスクも高まります。

お酒との付き合い方

飲み会の場ではとくに、お酒の量だけでなく、おつまみも高カロリー・糖質が多いものを食べがちで脂肪肝になりやすい場面です。食べるもの・量も気をつけたいですが、肝臓で優先的に代謝されるアルコールの摂り方にも気をつけることが脂肪肝の予防にもつながります。

飲む前

代謝が気になるといっても、お腹が空いたままでの飲酒はアルコールの吸収が速まることで悪酔いしてしまうだけでなく、アルコールの分解を助ける栄養素が不足することで肝臓に大きな負担をかけてしまいます。食べ過ぎも良くありませんが、適度に食べ物と一緒に飲むようにしましょう。

おつまみとしてよく出てくる枝豆や冷奴、トマト等は肝臓の働きを助けてくれますのでおすすめです。

ウコンがあれば…は要注意?

ウコンは「アルコールの分解を速めてくれる」「二日酔いの予防になる」等、といって飲んでいる人もいるかもしれませんが、肝臓を守るつもりがかえって肝臓に負担をかけてしまっているかもしれません。

多くのウコン製品には鉄分が含まれており、鉄分の摂り過ぎは肝障害の原因になるといわれています。
また、二日酔いの日のシジミ汁等も鉄分を多く含む食材のため、肝臓が弱っているときには注意が必要です。

飲んでいるとき

アルコール度数の高いお酒を飲む際は、その分だけ肝臓でのアルコール分解にも時間がかかります。水やソーダ水で割ることでかさ増しにもなり、アルコールの摂り過ぎを防ぐことができます。「お酒のちゃんぽん」は飲んだアルコールの量がわかりづらいうえに、味が変わってどんどん飲めてしまい、結果的にたくさん飲んでしまうことになるので要注意です。

  • ※家で飲む場合でも、大容量ボトル等のお酒は、継ぎ足しているうちについつい飲み過ぎてしまうこともあるので、あらかじめ飲む量を決めて飲むようにしましょう。

純アルコール20gのお酒の量を知ろう

アルコールの分解をおこなうのは主に肝臓であるため、肝臓に負担をかけないための量を知っておくことは重要です。
その量は、肝臓が代謝できるアルコール量と時間から換算し、20gといわれています。
お酒を飲む際にはこの20gを意識し、適量の飲酒を心がけましょう。

“飲み過ぎ”+“食べ過ぎ”が原因の脂肪肝もある!?

食べ過ぎが原因の非アルコール性の脂肪性肝疾患、飲み過ぎが原因のアルコール性の脂肪性肝疾患の両方が原因の脂肪肝(代謝機能障害アルコール関連肝疾患)も存在します。
この疾患は、代謝機能の問題とアルコールがともに肝臓に影響を与えるため、治療では両方に対処する必要があります。

筋肉は第二の肝臓

運動不足により筋肉が減り過ぎると、体型の崩れだけでなく肝臓にも影響を及ぼします。
筋肉は「第二の肝臓」とも呼ばれ、肝臓と同じように糖質をグリコーゲンとして貯蔵する役割を果たしています。

筋肉が減ると、筋肉が担っていた働きも肝臓のみで行うことになるため、筋肉で貯蔵するはずだった行き場のない糖質が肝臓に中性脂肪として蓄積されるのです。