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気象病について知っておこう
天気が崩れるとなんだか調子が悪いと感じることはありませんか。
気のせいだと思っていた天候の変化による体調不良は、「気象病」かもしれません。
気象病とは、天気(気圧や湿度、気温など)の変化による影響を受けて、めまいや頭痛、肩こりなどの体の不調が生じる状態をいいます。
人にもよりますが、気象病の症状が出る場合の多くは気圧が下がるときのようです。
気象病は誰でも起こりえる
私たちの体には、気圧の変化を感じるセンサーが内耳にあるといわれています。
晴れの日にも低気圧の日はありますが、台風や梅雨などで湿度が上がるときは、気圧が下がるため、不調を感じる人が多くなります。
女性は気圧の変化を感じやすい
気象病は女性に多いといわれますが、その理由は、内耳が男性より敏感で気圧の変化を感じやすいためです。高い湿度や日中の寒暖差などに加え、気圧の変動に自律神経がうまく対応できずにバランスが崩れやすくなります。

CHECK

あなたは「気象病」?
□天気の変化が事前になんとなくわかる
□天気の変化にメンタルが影響される
□頭痛や肩こりがあり、天気が変化すると感じやすい
□雨の前や雨の日に関節の痛みや眠気、めまいなどがおきやすい
□季節の変わり目に体調を崩しやすい
*複数当てはまる人や、上記の症状で日常生活に支障が出ている人は「気象病」の可能性があります。
セルフケア 予防のポイント
耳へのアプローチ
耳をマッサージしたり、ホットタオルなどで耳を温めることがおすすめです。内耳の血行がよくなり、センサーの過剰反応を防いでくれる効果が期待できます。
耳のマッサージ

1.両耳を軽くつまみ、上・下・横へ引っ張り5秒ほどキープする。
2.前から後ろに大きく5回ほど回す。
持病の治療
もともと頭痛などの症状がある人は、気圧の影響でひどくなっていることもあるので、もとの症状について医療機関を受診することで改善することもあります。
適度な運動で発汗する
内耳がむくむとセンサーが敏感になるので、適度な運動で発汗しましょう。余分な水分を排出することで、むくみを解消し、症状の軽減も期待できます。運動によってストレス解消や睡眠が改善されると、自律神経が整い、気象病の軽減にも役立ちます。

周囲に理解されにくい不調…
自分が気圧の変化に影響を受けているな…と思われた方は、あらかじめ、予定を調整したり、体調に合わせて過ごしたりすることで、無理をしないで済むように工夫してみましょう。どうしてもつらいと感じるときは、無理せずに休むことも必要です。
また、気象病は熱が出たりするわけではないため、「分かってもらえない」ことにストレスを感じることもあるかもしれません。
できれば、ひとりで抱え込まずに、周りの人にも気象病のことを理解してもらえるようにしたいですね。
あの有名な詩人のゲーテも、気圧が高いときの方が、低いときよりも仕事がはかどるといって、気圧計を近くに置き、気にしていることを周りの人に伝えていたという話もあります。
気象病の人向けに手帳やアプリで体調管理する方法もあります。
●頭痛ダイアリー(日本頭痛学会)
●頭痛-る(福利厚生版もあり)